AI PCを買うべきかどうか?

AIには大きく2種類あります。

ひとつは、ChatGPTなどはクラウドAIで、インターネットに接続して外部のサーバーで処理を行います。

これにはAI PCは必要ありません。

もうひとつは、使用しているパソコンだけでAI処理が可能なローカルAIで、これにはAI PCが必要です。

機密情報などパソコンの外(クラウドAI)へ持ち出したくないデータでも、AI PCであればAIで分析などの処理を行うことが可能です。

クラウドAIだと大量の処理を行うと、利用を制限されることがありますが、AI PCではそういった制限はされません。

また、AI PCだと追加の費用がかからないのもメリットといえるでしょう。

Copilot+PCでは、ローカルでAI機能を活用できます。

Windows の標準アプリのペイントに画像生成AI機能を追加したり、動画やビデオ会議の音声を自動で文字起こしをしたりと、さまざまな機能を活用できます。

core i とcore Ultra の違いを知るには、プロセッサの理解が必要です。

プロセッサの種類は次の3種類があります。
CPU 中央処理装置 基本性能
GPU 画像処理装置 グラフィックボード
NPU 機械学習に特化したハードウエア AI処理を専門とする

CPUとしては、Core i と Core Ultra は同等のグレードとなっています。

Core i とCore Ultra の最大の違いは、AIの処理に適したNPUというプロセッサーが、Core i にはなく、Core Ultra にはあるということです。

そのため、ローカルAIを使いこなすには、Core Ultraが必要です。

現在(2025年4月)の問題は、ローカルAIはまだまだ発展途上にあり、Copilot+PCが高価な割に、十分役立つとは言い切れないということです。

何年かすれば、Copilot+PCといったAI PCがその値段相応にしっかりと役立つようになるでしょう。

しかし、今は正直に言って時期尚早です。

以上が、最近までの私の見解でした。それで、AI PCを推奨してきませんでした。

しかし、現在では以下のような状況になっています。

住友商事は2024年4月から、海外グループ会社含むグローバル約9000人の全社員が「Microsoft 365 Copilot」の一斉利用を始めた。生成AI(人工知能)を使いこなせていなかった人も含めて誰一人取り残さず、全社員が生産性と創造性を向上させて、ポテンシャルを解放することが狙いだ。(中略)業務への課題意識があり、Copilotを使いこなしているユーザーを「チャンピオン」と名付けて挙手制で任命。国内で50人ほどが名乗りを上げ、各現場での普及に努めている。(中略)Excelで作成した物件一覧リストの整備にCopilotを活用した。リスト中の物件名や住所が正しいか確認したり、半角や全角など記入形式を正規化したりする作業を生成AIで代替できる。これまでは人手で1項目ずつ確認していた。(日経クロステック ActiveのHPより)

これ以外にも、様々な会社からの実践的な報告がいろいろ上がってきています。

AI PCを買って使いこなすことができる時代に入ってきていると実感しています。

それでこれからはAI PCも推奨していこうと思います。

その場合、Core Ultra シリーズ1 はCopilot+に対応していないので、シリーズ2を買いましょう。

パソコン購入 選び方と注意点については パソコン購入 選び方と注意点 の記事をご覧ください。