パソコン購入 選び方と注意点

1.パソコンの種類を選ぶ デスクトップPCかノートPCか?

デスクトップPCのメリットは?

(1) ノート PC と同じ値段で、もっと高性能の物が買える

(2) 画面が大きい

(3) 熱を逃しやすいので、故障のリスクが下がる

ノートPC のメリットは?

(1) 持ち運びができ、外出先でも使える

(2) たくさんの スペース を必要としない

(3) バッテリーがあるので、停電時もいきなりダウンしない

第1のポイントは、持ち運ぶ必要があるか、ないか。

持ち運ぶ必要があれば、ノートPCを選ぼう。

第2のポイントは、たくさんのスペースがあるか、ないか。

デスクトップPCを置くスペースがなければ、ノートPCを選ぶことになります。

ただ、同じ値段であれば、デスクトップPCの方が性能がいいので、なんとかデスクトップPCを置く場所を確保するという考え方もあります。

2.OS(オペレーティングシステム)

Windows(ウィンドウズ)のHome Editionが良いでしょう。

9割の人がWindows(ウィンドウズ)を使っており、Professional Editionはエンジニアでなければ必要ないからです。

Windows(ウィンドウズ)11が最新です。もともとWindows(ウィンドウズ)11 が入っている場合は問題ないですが、Windows(ウィンドウズ)10 が入っている場合にはWindows 10のサポート期間は2025年10月14日までですので、それまでにWindows(ウィンドウズ)11へアップグレードしましょう。パソコンがシステム要件を満たしていない場合は、Windows 10のサポート終了までに、Windows 11が使えるパソコンへの入れ替えも検討する必要があります。

3.プロセッサ(微細で膨大な回路から成るIC[集積回路]の一種)

プロセッサの種類

CPU 中央処理装置 基本性能

GPU 画像処理装置 グラフィックボード

NPU 機械学習に特化したハードウエア AI処理を専門とする

インテルのプロセッサ

core i とcore Ultra の違い

CPUとしては、Core i と Core Ultra  は同等のグレードとなっています。

Core i とCore Ultra の最大の違いは、AIの処理に適したNPUというプロセッサーが、Core i にはなく、Core Ultra にはあるということです。そのため、AIの処理能力は、Core iよりCore Ultraの方が高性能といえます。

AIには大きく2種類あります。ひとつは、ChatGPTなどはクラウドAIで、インターネットに接続して外部のサーバーで処理を行います。もうひとつは、使用しているパソコンだけでAI処理が可能なローカルAIで、ネットワークに接続する必要がありません。AI PCがそれです。機密情報などパソコンの外へ持ち出したくないデータでも、AI PCであればAIで分析などの処理を行うことが可能です。クラウドAIだと大量の処理を行うと、利用を制限されることがありますが、AI PCではそういった制限はされません。また、AI PCだと追加の費用がかからないのもメリットといえるでしょう。

Copilot+PCでは、ローカルでAI機能を活用できます。Windows の標準アプリのペイントに画像生成AI機能を追加したり、動画やビデオ会議の音声を自動で文字起こしをしたりと、さまざまな機能を活用できます。

現在(2025年4月)の問題は、ローカルAIはまだまだ発展途上にあり、Copilot+PCが高価な割に、十分役立つとは言い切れないということです。何年かすれば、Copilot+PCといったAI PCがその値段相応にしっかりと役立つようになるでしょう。しかし、今は正直に言って時期尚早です。

もちろんコンピュータは何年も使うものです。Copilot+の発展を見越して、Copilot+PCを買っておくというやり方もあります。その場合、Core Ultra シリーズ1 はCopilot+に対応していないので、シリーズ2を買いましょう。

Core i のシリーズ

Core i9   プロフェッショナルなクリエイティブ作業、高負荷なPCゲーム

Core i7  値段は高いが、高性能。動画編集や3Dゲームなどハイスペックな性能のCPUが必要な時に。

Core i5  動画閲覧や2Dゲームなど一般的なアプリケーションを使うのには十分な処理性能。

Core i3  そこそこの性能があり、コストパフォーマンスに優れている。

ただし、正確には同じ Core i7 でも第1世代から第14世代まであります。第11世代と第12世代の間には大きな差がありますので、第12世代以降を買いましょう。

当然、新しい世代の方が性能は高いです。

12000番台の数字が第12世代、1300番台か13000番台の数字が第13世代、1400番台か14000番台の数字が第14世代というようになっています。

Pentium(ペンティアム)低価格PC向けのCPU  次のCeleronより性能がよい

Celeron(セレロン)  低価格PC向けのCPU

U300 は、軽量薄型ノート型パソコンに多く使用されています。低電力でも、そこそこの演算能力を発揮し、様々なビジネス用途に使えますが、重い作業には、あまり向きません。

AMD製CPU

Ryzen 7 値段は高いが、高性能。動画編集や3Dゲームなどハイスペックな性能のCPUが必要な時に。

Ryzen 5 動画閲覧や2Dゲームなど一般的なアプリケーションを使うのには十分な処理性能。

Ryzen 3 そこそこの性能があり、コストパフォーマンスに優れている。

ただし、正確には同じ Ryzen 7 でも第1世代から第6世代まであります。

当然、新しい世代の方が性能は高いです。

AMD Ryzenシリーズは、CPUの処理性能に特化した「CPU」と、機能を少しカットした代わりに内蔵グラフィックスを強化した「APU」の2種類があります。

Ryzen CPUの場合
第6世代   Zen5   4桁の最初の一文字が「9」
第5世代   Zen4   4桁の最初の一文字が「7」
第4世代   Zen3   4桁の最初の一文字が「5」
第3世代   Zen2   4桁の最初の一文字が「3」
第2世代   Zen+   4桁の最初の一文字が「2」
第1世代   Zen   4桁の最初の一文字が「1」

Ryzen APUの場合
第6世代   Zen5   未発表
第5世代   Zen4   4桁の最初の一文字が「8」
第4世代   Zen3   4桁の最初の一文字が「5」
第3世代   Zen2   4桁の最初の一文字が「4」
第2世代   Zen+   4桁の最初の一文字が「3」
第1世代   Zen   4桁の最初の一文字が「2」

ややこしいですよね。

なお、Snapdragon(スナップドラゴン) は、クアルコムという会社が開発しているCPUで、Windowsパソコンで標準的に使われるx86アーキテクチャとは異なります。そのため、ソフトによっては動かなかったり、パフォーマンス(速度)が落ちたりする可能性があります。

4.メモリ(作業スペースの役割を果たすもの)

インターネットや動画視聴やワード・エクセル・パワーポイントが中心の場合は4GBでも問題がない。

たとえば、音楽を流しながらExcelを開くとかインターネットをするいうように、複数の作業を行う場合や動画編集・Adobe系ソフト・グラフィックが重くないゲームなどの場合には、8GB必要です。

オンラインゲーム全般・VR・プロ的な動画作成・超マルチタスクする場合などは、16GB必要です。

5.HDDとSSD

(1) HDDとSSDは、データを保存をするためのものなので、ストレージ(Storage、蓄えるの意味)と呼ばれる。

(2) HDDは容量当たりの価格がSSDと比較しても安いため、2TBや4TBを超える大容量のものを安価に入手できます。

そのため、写真や動画などを大量に保存したい方にはHDDがおすすめです。

また、内蔵ストレージの価格を抑えたい方にもHDDはおすすめです。

処理速度ではSSDに敵いませんが、同じ容量でもコストを半分以下にできるので、パソコン環境を安価に入手できます。

(3) SSDはHDDと比較してソフトの起動や作業時におけるデータの読み書きを高速で行えるので、それらをストレスなくスムーズに行いたい方におすすめです。

(4) SSDとHDDを併用し、SSDをシステム用(Cドライブ)にして、HDDを大容量なデータ、例えば写真や動画の保存用(Dドライブなど)にするという方法もあります。

ちなみに、私のコンピュータはSSD 256GB、HDD 2TBです。

6.ディスプレイ(モニタ)

モニタには、グレアタイプ(光沢があり反射でチカチカする)とノングレアタイプ(光沢がない)の2つがある。

動画や写真を閲覧する場合グレアタイプの方が映える。

しかしインターネットの記事を読む、文書編集を行うなど活字主体の場合は、グレアタイプでは目の負担が大きいので、ノングレアタイプがよい。

どちらの使い方が多いかで決めればよい。

7.DVD、BDドライブ(光学ドライブ)

(1) CD、DVD、BD(ブルーレイディスク)を再生するために必要な機器。

BDドライブはDVDとCDの読み書きもできる。

DVDドライブはCDの読み書きもできるが、BDの読み書きはできない。

(2) DVDドライブはあったほうがよい。

音楽CDを取り込む、本についているDVDを読み込む、写真をDVDに保存するなど利用する機会はまだまだ多いからである。

(3) BDドライブは、動画を見るために必要な人は、BDレコーダーがあれば、不要です。

BDドライブを大量の動画保存に使いたい人は、BDドライブを選べばよい。

(4) もっとも、外付けのDVD、BDドライブも安く買えるので、なくても、いざとなれば取り付け可能です。

8.Officeソフト

基本的にWord、Excel、PowerPoint等は学生、社会人で持っていなければ付ける。

ふつう、使う機会があるはずである。

学生ならばアカデミック版を購入するとよい。

もちろん使わないという人はつける必要はない。

9.パソコンメーカーの選び方

NEC ・ 富士通  日本の大手電機メーカーで、どちらのPC事業も中国企業のレノボに買収されている。

HP(ヒューレット・パッカード) アメリカ企業、PC の世界シェアもトップレベルです。

DELL(デル)  同様にアメリカ企業で、HP に匹敵するほどの高い世界シェアを有した企業です。

MICROSOFT(マイクロソフト) コンピュータソフトウェアおよび関連製品の開発、営業、技術支援をおこなう世界的に有名なアメリカ企業です。

東芝  日本の大手電機メーカーで、PC事業はシャープ傘下にはいった。

パナソニック ・ エプソン 外資の入っていない日本メーカー。

ソニー 世界首位のCMOSイメージセンサ、ゲームなどのハードウェア分野をはじめ、映画・音楽分野にも重点を置いている。

ASUS 台湾の台北市に本社を置くPCおよびPCパーツ、スマートフォン、周辺機器製造メーカーです。

VAIO 外資の入っていない日本メーカー。SONY から独立してベンチャー企業として設計・開発・製造を行っている。