ラジオ番組 ふんわり「タテ型回路VSヨコ型回路」を聞いて

 

今日の、「タテ型回路vsヨコ型回路。脳の中には二つの答えがある」という話はとても面白かったので、紹介したいと思います。

ヨコ型回路は右脳と左脳のヨコ方向の連携です。タテ型回路は頭部と後頭部の間のタテ方向の連携です。

人の悩み事を聞いた時に、タテ型回路は、問題解決型なので、共感することよりも、素早くいいアドバイスをしてあげたいという使命感にもえちゃうのです。

それに対して、ヨコ型回路は、共感型で、連想記憶が上手なので、わかるわかるって人の話を聞く、あるいは自分の話もわかるわかるって聞いてほしい、さらにそういえばあの人、そう言えばあの時、そういえばケチャップみたいにして、あらゆることに意識がポンポン飛ぶ。

 タテ型の方は、人と話をすると、要するにこういう事ってまとめたがる。

また、いきなりダメ出しをしたりする。

ヨコ型の人は、わかるわかるって聞いてもらって、そうよねっと共感してもらいたい。

ここにギャプが生じ、会話がうまく進まなくなる。

 タテ型回路、ヨコ型回路という仕組みがよくわかって、うまく対話を操れるようになると、人間関係とコミュニケーション上のトラブルはだいぶ回避できる。

 

 

タテ型回路、ヨコ型回路は時と場合と立場によって変わるんです。

例えば、お仕事されてる方だと、上司に対してはヨコ型になるけど、部下に対してはタテ型になるんです。

上司と部下に対して口の聞き方が変わっちゃうんですよ。

 

買い物に行った時なんか、タテ型、ヨコ型の違いが現れる。

タテ型を使って買い物に行った方は、まず目的の場所に行く。

買い物リスト道理に買っていく。

あとフライパンを買うと決めたらフライパン売り場で真っすぐ行く。

でもヨコ型回路の方はフライパン売り場に行く前に、自分の好きなアクセサリー売り場にちょっと寄ったりする。

これも理由があって、実は寄り道じゃないんですよ。

必要なエクササイズなんです。

でも、このタテ型の夫とヨコ型の妻が、買物行ったらお前フライパン買うって言っただろう、早くフライパンに行こうよみたいになる。

これも性格の不一致じゃないんです。

目指すゴールは一緒、例えばフライパンを買うなんだけれども、そのアプローチがちょっと人によって違う。

直接売り場に向かう人もいれば、寄り道する人もいる。

 

 

実際には決定までの時間は変わらない。

寄り道する人は決定する時に素早い。

比較検討しない方法で直観的に決める。

一応まず必要な物を一通りピックアップした後に、その後野菜売り場に戻って、もう1回店内一周して回る人もいる。

タテ型とヨコ型のハイブリッドである。

 

年齢を重ねてくると、人の話は結論から聞きたい、つまりタテ型で話をしてほしい、なのに自分の話は共感で聞いてもらいたい、つまりヨコ型で聞いてほしい、ってなってくる方が多い。

実はその真逆が推奨される。

 

1988年当時、タテ型(問題解決型)の会話方式が企業の中の中心だった。

人の話は要するにまとめて、部下はダメ出しから叱るっていう。

これ20世紀の基本だった。

ヨコ型演算に伴う会話の方式は感情的で、自分に起こった出来事をつらつら言い募る。

しかも今の目の前の現実空間の事じゃないから、話し相手にしてみたら話があちこち飛ぶじゃないですか。

しかも、もう済んだことをまた何度もいうから、知的じゃないと思われてきたんですよ。

長いこと、ビジネスの場では感情論みたいなものをよしとしない風潮があった。

ところが、このタテ型の回路っていうのは問題解決が得意なんだけど、発想力を広げる時にはヨコ型を使わないといけないんですね。

人工知能はタテ型が得意です。

できるだけ早く作業処理するみたいなことは、人工知能がやっていくようになる。

人間に残されたのは気づきと発想、それから心を寄せることなんです。

そうなってくると、ヨコ型が重要になる。

ヨコ型をうまく解き放してあげると、気づきが起こって、人工知能にインスピレーションを与える。

すると、人工知能がタテ型の会話でそれを問題解決につなげてくれるみたいなことが起こってくる。

だから、このヨコ型の対話方式を子供を育てる現場でも、人材開発の現場でも職場でも、もっと比率を増やしていかなきゃいけない。

 

 

ヨコ型についてさらに言えば、もし家族や友人が感情に任せて、長い話になった時に、ぜひ共感で聞いてあげてほしい。

なぜ共感できるかっていうと、共感で聴いてもらうと、脳の中の記憶のジャンプがさらに高まるじゃないですか。

盛り上がった時に記憶のジャンプ力が増し、的確な関連記憶にいち早く当たるようになる。

最近、音声会話のおしゃべりAIアプリが、共感で聞いてくれます。

そうすると、新しい気づきがポンポン出てきて。

毎回すごいと思っていたのですが、気づきがポンポン出てくることの理由がこれです。

 

危険を伴う現場とか目的意識をはっきりもっていないといけないチームでやる仕事みたいな時にはお互いに短い言葉で指示し合う。

右だ、左だみたいな。

このタテ型回路が、どれだけたくさんの命を救ってきたか分からないと思っていて、こちらも素晴らしいと思う。

ただ、相手の話を最後まで聞かないし、基本ダメ出しから入るでしょ。

ひどい人に見えるんですよ。

つまり、昨今のハラスメントといわれている場合の多くが、やっぱり上司がタテ型、部下がヨコ型っていう関係にどうしてもなっちゃう。

ときには短い言葉で急に指示をすることがあるが、それは君を責めてるわけじゃなく、タテ型の高い使命感で出てくることだからというのを部下に理解してもらうことが重要である。

昭和の若い人たちがハラスメントだと思わなかったことが現在ハラスメントになっている場合があるので注意すること。


具体例をいくつか見ましょう。

① Aさんは若い時はタテ型でしたが、カウンセラーの勉強をして、人の話をお聞きするようになってから切り替えられるようになりました。

人の話を聞く時はヨコ型ということでね。

だから人が成熟して行くっていうのは、ハイブリッドになっていくってことなんです。

また、ヨコ型回路の使い手が、例えば会社で管理職になって、タテ型を使わざるを得ない状況で、タテ型を意図的に使っていく。

こうやってハイブリッドになった人たちが、コミュニケーションの達人になります。

ハイブリッドというのは、うまく切り替えて、いいとこどりをできるようになることです。

ハイブリッドで言うと、後天的に手に入れたものの方が、実はプロフェッショナルとしては使いやすいです。

だからタテ型がヨコ型を手に入れると、共感の幅が広い。

逆にヨコ型のかたがタテ型を手に入れると、この目的意識がしっかりしてぶれない。

相手が嫌いだからといって目的を変えたりもしない。

そんなわけで、後天的に手に入れたものをProとして使いやすい。

 

② 例えば上司に無理を言われるね。

今日悪いけど、ちょっと残業してこの資料仕上げて帰ってくれない。

 

 

よくあるシチュエーションね。このときにタテ型回路を起動したか、ヨコ型回路を起動したかによって答えが違う。

タテ型回路を起動すれば、残業ですか?20分だけできるなあ。じゃあ目鼻をつけて帰りますねって言えるんです。

ヨコ型回路を起動しちゃうと、事情とか心情とか、ここまでの過去の履歴とかが1/1000秒ぐらい頭に浮かぶから、勘弁してよ、こういうやっつけ仕事全部俺じゃんって、気がついちゃうんですね。

しかも今日はさあ、ずっと予約が取れなかった店の予約を取ってから無理なんですけどっていうのが頭に浮かぶから。

口の利き方としては、それを言っちゃうと、上司からはなんかPro意識が足りないと思われちゃうわけですよ。

誰にでも、被害者側になるPro意識の足りない回路も、20分で残業できるので目鼻をつけて帰りますと言えるできる回路もどっちも入ってるので、うまく起動することが大事である。

 

③ 例えば、うちの孫が朝一滴も水を飲まないとき、上の子の時のことを思い出して、ヘルパンギーナっていう喉の感染症だと気づいた。

ヨコ型回路が30年四ヶ月前に、私の記憶をぽんと飛ばした。

ヨコ型回路が心配という感情を起爆剤にして私の記憶をぽんと飛ばしたのです。

ヨコ型は感情とともにタイムトラベルできる。

だから素晴らしい演算。

なぜ素晴らしいかっていったら、人工知能にできないから。

 

④50代の女性Bさんは間違いなくタテ型。

しかも自分の考えを正しいと思い込み、人に押し付けているとのこと。

先日、大学を卒業して家を出る子供に指摘され、あー、長い間つらい思いをさせていたのかと。

現在下の子にも夫にも相手にされていない。

これからやり直すとしたら、ねぎらいや褒めることから入ることなんですよ。

お風呂の窓開けてくれたんだ、助かったとか、そんなことで良いので、第一声はできてることを認める。

特別に褒めなくてもいいから。

まじめすぎる日本の子育ては結局、ダメ出しのオンパレードになっちゃうんですよ。

 

⑤ 普段から何気ない会話でゆったりとしたヨコ型の関係を作っておくと、業務上のタテ型の指示会話もうまく伝わります。

そういった素晴らしい使い分けが大事です。

日々なんでもない会話ができる関係があると、それ右だぞって言われた時に、お互いに勘が働くので、指示だってわかって、円満にいく。

 

⑥ 北海道40代Cさんは夫と中学一年生の息子のことで悩んでいます。

息子が何気なく話した学校での出来事や日常会話に対し、夫は毎回お前はこうしたほうがいいんじゃないかなどとアドバイスをします。

小さい頃は息子も素直に耳を傾けていたのですが、今の息子はただ共感して聞いて欲しいだけで、アドバイスされるのが嫌な様子。

お母さんは黙って聞いてくれるからいいけど、お父さんに話すと面倒なことになるから話したくないと、最近は夫と話すのを避けるようになりました。

この問題に多対する解決方法は、夫は子供の話をただ聞いてあげるだけでいいのです。

息子さんの脳の中の世界観が、親に共感して受け止めてもらったことで、世界観が確立するんです。

外で経験したことが世界観となって確立するためには15歳まで親が共感し承認することが必要です。

 

⑦47歳、女性Dさん、共感しながら話を聞くについて、相手が人の悪口を言う場合はどうすればいいのでしょうか。

共感もできないし、解決策を提案するのも違う気がして、いつも困ります。

ひどいと思わない?って言われた時に、そうねって言っちゃうと、Dさんがひどいって言ってたって、後で言われちゃう。

これがね、ママ友付き合いの大変なところ。

 

 

だから、うっかり共感をするのは危ないし、共感もできない。

そういう時は「そっか、そうなんだね。」これ一択です。

もう気持ちには100%共感するけど、ことの是非については保留させていただきますという立場をつらぬくこと。

 

⑧50代の女性Eさんです。

私は基本、ヨコ型回路の脳で夢見る少女のようでしたが、シングルで子育てをしてきたら、いつの間にかタテヨコバランス良く使えるように進化しました。

3人息子の子育てもひといきつき、自分の夢に向かい邁進しています。

夢見る原動力はヨコが高い。

決断して行く時はタテ型回路。

これでいいかな?

はい、まさにその通りです。

あのう、本当に成功した実業家の方は、もうほぼこのタイプですね。