生きがいが見つからなくて悩んでいます。 神谷美恵子「生きがいについて」より
悩み相談 生きがいが見つからなくて悩んでいます。 神谷美恵子「生きがいについて」より
美咲さん
		 生きがいが見つからなくて悩んでいます。 
		誠さん
		神谷美恵子さんの「生きがいについて」を見てみましょう。
		もし心のなかにすべてを圧倒するような、強い、いきいきとしたよろこびが「腹の底」からわき上がったとしたら、これこそ生きがい感の最もそぼくな形のものと考えてよかろう。
誠さん
		神谷さんは、本当の生きがいは自分に向かって心の中でつぶやくほかないものであって、人に説明できるようなものではないと考えています。
		つまり、理屈ではない、もっと根源的なものなのであるとしています。

美咲さん
		 そういう考え方もあるのですね。
		誠さん
		神谷さんはまた次のようにいいます。
		生きがいというものは、まったく個性的なものである。
借り物や人まねでは生きがいたりえない。
それぞれの人の内奥にある本当の自分にぴったりしたもの、その自分そのままの表現であるのものでなければならない。
美咲さん
		生きがいは、個人的なものであるから、他人を自分と比べても決して見つからない。とことん自分を突き詰めることによって見つかるものなんですね。
		誠さん
		神谷さんはさらにいいます。
		人間が最も生きがいを感じるのは、自分がしたいと思うことと義務とが一致したときだと思われる。
美咲さん
		なるほど、それは幸せな状態ですね。
		誠さん
		神谷は、「生きがい」は、潜在的にすべての人の人生に存在していると考えます。
		「生きがい」の発見とは、朽ちることのない「生きがい」の花を咲かせることに他ならないのです。

美咲さん
		それならば、ぜひ自分の「生きがい」を発見したいですね。
		誠さん
		神谷は次のように問いかける。
		挫折の経験は、ときに耐えがたいほどの試練になります。
しかし、そこからでなくては見えないものに、消えることのない「生きがい」があるのではないか、と。
美咲さん
		そう考えれば、挫折もかけがえにない、いい経験だと考えられます。
		

 
			 
			
