悩み相談 20代で会社を辞めようか迷っています。
悩み相談 20代で会社を辞めようか迷っています。
広井良典さんの「定常型社会」で
これだけ人生の時間が長くなった時代なのであるから、
また世の中が一層複雑になっている時代なのだから、
「フルに働く」ようになるのは30歳前後に至ってであり、
それまでは試行錯誤や“自分さがし”の時期と考えたとしても
何らおかしくない。
と書いています。
もちろん大学生の時代に自己分析や会社研究をしっかりとやるべきですが、やはり限界があります。
自分がどういう仕事に向いているかは、実際にその仕事についてみないと十分には分かりません。
どういう会社かについても、実際に働いてみないと完全には分かりません。
実際に働いてみて、自分に合っていればいいのですが、合わない場合にはいろいろやってみるのがいいでしょう。
ただ、会社の仕組みや仕事の内容、仕事に関する自分の能力・適性などが分かるまでにはある程度時間がかかります。
「いろいろやってみる」といっても、短期間でコロコロ職場を変えるのはよくない。
ブラック企業で不当に過酷な労働条件を従業員に強いるような場合には、すぐに転職した方がいいが、そうでなければ、やはり3年はがんばってみた方が良いと思います。
絶対ではありません。
まず、3年はがんばってみた方が良いという意見は、
➀自分に合う会社・仕事なのかを判断するのに3年かかるから
②3年やらないと仕事のノウハウを蓄積できず、転職に有利にならないから
が主な意見です。
反対意見は、
➀ブラック企業で、心身を壊しそうなら早く退職したほうがいいから
②実際に仕事をしてみて合わないともっと早く分かることもあるから
③転職の機会を逃さないほうが良いから
が主なものです。
3年より前に、転職した方がいいと確信すれば、その時は実行すべきでしょう。
とにかく、20代は、目先の給与金額にとらわれずに、自分のキャリアをどう作り、どう生きていくかをよく考えたほうが良いと思います。
今の会社にとどまるべきか、転職すべきか迷った時には、信頼できる先輩に相談するといいでしょう。
もちろん、それはあくまで参考意見で、最後に決めるのは自分です。
最後に、ピーター・ドラッカーさんの次の言葉を紹介しておきましょう。
最初の仕事はくじ引きである。最初から適した仕事につく確率は高くない。
しかも、得るべきところを知り、自分に向いて仕事に移れるようになるには数年を要する。