大好きな番組 美の巨人たち 葛飾北斎「怒濤図」

大好きな番組 美の巨人たち 葛飾北斎「怒濤図」 

大好きな番組「美の巨人たち」は最も好きな番組の一つです。

多くの作品群から一枚の絵(作品)にスポットを当て、その一枚に込められた秘密を掘り下げていく番組です。

葛飾北斎「怒濤図」の回を紹介します。

 

葛飾北斎は、約30回雅号を変え、93度も転居を繰り返し、3万点もの作品を残した奇人にして、天才

名所絵を奇抜なアイデアで描いたかと思えば、つややかな美女で人を酔わせる

ユーモアも超一流で、奇怪なる独自の世界を切り開く

さらには、西洋の遠近法や陰影法も習得。

自由に独自の画境を探求した奇跡の絵師です。

 

 

北斎の作品はモネ、ホイッスラー、セザンヌ、ゴッホなど印象派~後期印象派の西洋の画家たちに強い影響を与えた。

アメリカ合衆国の雑誌である『ライフ』の企画「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」で、日本人としてただ一人選ばれたのも当然である。

 

葛飾北斎は ひとり 荒野に立つ 予言者であった。

日本美術研究家 フェノロサ

 

それでは、葛飾北斎の本を見てみよう。

 

アマゾン
北斎決定版 (別冊太陽 日本のこころ)

主題別に最大公約数的に網羅し、代表作や本邦未発表作品を含む300点を集大成した本です。

表紙の「怒濤図」もすばらしい作品です。

荒井勉さんによれば、青の浪を日本、緑の浪を西洋と考えると、北斎のメッセージが見えてくるといいます。

男浪では両者が牽制し合い、女浪では両者が寄り添っています。

男浪は開国前、女浪は開国後の姿だというのです。

だからこそ、女浪の片隅にエンゼルが描かれたというのです。

おもしろい解釈です。

 

もともと祭り屋台の天井絵だから、見上げるようにみます。

だから、これは宇宙を表すのではないか。私もそう思います。

星が死に、また生まれてくる場所である、M16わし星雲に似ている。

そう言われればそうです。